先日、アタゴ社製「糖酸度計」でりんごの酸度計測を試み、失敗した事をブログでご紹介しました。
→2015年9月7日の記事

その後、担当の方にメールやお電話でご指導頂きましたところ、
そこで初歩的なというか、致命的な間違いをしていたことが判明しました。

実験に用いる「水」とは、「水道水」ではなく「蒸留水(精製水)」だったのです!!

取扱説明書には目を通しましたが、肝心な所を読まずに計器の扱いばかり熟読しておりました。
ますます研究職に向いていないことを実感しました。

という訳で、彩香・ひろさきふじも収穫適期になりましたので再度チャレンジ!

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きちんと精製水を準備しました!

詳しい手順は前回の記事のとおりです。
(今度は計量台のカバーもきちんと外しました。)

二回目ともなると幾分手慣れた気分で作業を進めることが出来ました。

まずは彩香から!

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当園ホームページをご覧になった方はもうご存じと思いますが、甘い品種に人気が集まる中、
彩香(あおり9)は酸味が強めのりんごとして当園ではおすすめしています。

■詳しい説明はこちらから
 → 【青い森の片隅から・彩香】
 → 【まるごと青森・甘くてすっぱい噂のりんご 「彩香(さいか)」 】

上の画像ではすでに糖度を計測していますが、数値は12.9

ちなみに今回はしっかりすりおろして果汁を搾っています。
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前回はりんごを握りつぶして果汁を1g集め、とてもしんどかったのです。学習しました。

精製水で果汁を希釈し、よ~く撹拌。
前回頓挫してしまった酸度を測定します……緊張の一瞬です。

150927-04.jpg

出ました!0.71!


そして手前の「R」ボタンを押すと……
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やっと出ました!糖酸比!!18.2!!

前回の記事でもご紹介したこちらのホームページに照らし合わせてみると…
http://www.jomon.ne.jp/~kimura/miwaku.htm

おぉ!紅玉の「16」に次ぐ糖酸比ですね!
やはり彩香は酸味のある品種だと言うことが数値として確認できました!

「すっぱいんです!」「このりんご酸っぱいんです!」と推してきましたが、
これからは自分で計測したこの数値を説明に加えることができて大変うれしいです。
以後は自信を持って紅玉並にすっぱいんです!とお伝えできます。やった!


さて、彩香の数値は分かりましたが、比較対象が欲しいところですね。
当園では「ひろさきふじ」の収穫も始まりました。
彩香・ひろさきふじ共にご購入は当園ホームページから行えます。→石岡りんご園ホームページ

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ひろさきふじの糖度は「13.6」、酸度は「0.52」でした。

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糖酸比は「26.2」

ほほ~!彩香に比べると数値が高めですね。
先ほどの表を確認しますと、糖酸比30以上が「甘酸適和種」のようですが、
ひろさきふじはふじに比べるとあっさりしている味なのでこの数値にも納得です。


今回は彩香、ひろさきふじと2品種計測しましたが、はっきりと違いが出ましたね。
自分の舌には自信がありましたが、「すっぱい」「甘い」という表現は、お客様に味を伝えるときに、
なんとなくぼんやりしている気がしてなりませんでした。

実際、人の味覚は千差万別です。
自分では甘いりんごですよ、と試食をおすすめしても「すっぱい!」と感じる方もいらっしゃいました。

彩香をイチオシ品種として販売しているのは「甘い=おいしい」ではないと伝えたい一心からでした。
糖度は量販店でも表示していますし、身近なものかと思います。
ですが酸味の表記は、見たことがありません。
そもそも私自身、酸度という数値の基準が分かりませんでした。

今回、アタゴさんの計器をお借りして、初めて数値化された酸度を知ることができました。
「おぉ~これを知りたかったんだよ~~」ととても満足しています。
この経験を活かすのはこれからですが!!
糖酸度計をお貸しくださいましたアタゴさん、また企画してくださった農業女子PJさんにはお礼申し上げます。

お借りできる期間は10月いっぱいですので、これからも他の品種を計測していきますよ!!

次はすっぱいりんごと言えばこれ!「紅玉」の予定です!
果たして彩香を上回る数値がたたき出されるのか!乞うご期待です!

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■前回の計測結果はこちら
 9月27日:アタゴさんから糖酸度計をお借りしました
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