6月の作業は…。

2013/06/30 Sun 21:17

延々と実すぐりをしています、石岡りんご園です。

もうブログでお伝えするまでもなく、日々実すぐりです。

ひたすら実すぐりです。

りんごは一株に5つの花が咲き、5つの実がなり、そして一つに選抜された実が秋に「りんご」になります。
基本的に回りの4つが摘み落とされ、センター(中心果)のみが勝ち残り、収穫されるのです…。
ですが、どこかのアイドル総選挙のように、他人様の評価によりセンターが交代することがあります。

だいたい中心果は回りの花より早く咲くので、結実も早く大きく育つのですが、なぜか回りに大きさが負ける場合があります。
そんな時はセンター交代です

また、気象条件などの影響で果実にキズが付いたり、サビが付いたりすることがあります。
そんな時もセンター交代です。

私は真ん中だからと安心していてはいけません。
他の果実達も、虎視眈々とセンターの座を狙っているのです。

今年は、受粉を手伝ってくれるマメコバチさんたちが働きやすい環境で、結実自体は大変良かったのですが、なぜかまんなかの果実が小さいものが多いのです。
「これぞ下克上。戦乱の世なり」と言い聞かせながら、中心果を落として、他の大きい果実を残している毎日です。
一度落とされた果実はそのまま、土の上で朽ちて木々の栄養となってくれます。
AKB総選挙のように再チャレンジ、と行かないのが寂しいところですが、きっと残った果実の栄養となり、皆様のもとに届いていることと思います…。

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勝ち残ったセンターさんは、この様な大きさになっております。
この品種は「世界一」というとても大きいりんごなので、今の時期でも園地イチの大きさです。

互いに切磋琢磨という言葉はりんごに限ってはあてはまりません。
一つのりんごが、大事に大事に秋まで育てられるのです。

まるで箱入り娘のようですね。とは良く言ったものです。

――事実、箱には入りませんが、袋には入っているのですよ!!

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こちらが有袋栽培です。
袋入りのジョナゴールドさんたちです。

袋をかけることによって、防虫・防菌の効果があります。
また着色も上がり、保存性も良くなるのです!
とても良い栽培方法なのですが…とても手間がかかります!!
一人で一日2000枚くらい袋をかけましたが、まだまだですね…3000枚くらい行きたい!!

近年ではりんご栽培自体が省力化傾向にあり、なにより作業員不足でこの有袋栽培が減ってきているそうです。
有袋栽培自体の歴史を語ると長~~くなるのです要約しますと、先人達が苦労して編み出した栽培方法のひとつです。
当園でも徐々に有袋栽培が減りつつありますが、袋をかけるこの作業中は、昔の苦労を忍びながら仕事したいと思います。

とりあえず、袋かけは一段落したので、また実すぐり作業に戻ります。
延々と…続く…実すぐり作業です……。
がんばります!!
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